世界大会準々決勝(1回戦)のGankstars vs Infamousの試合で、彼らがどのようにして小さなアドバンテージを奪いあっていたのかを知ることができた。
特に注目したいのは、生まれたゴールド差をいかにして最大限に活かしていたのかということ。
獲得したゴールドを最大限かつ効率的にビルドへ反映していた例として際立って目立っていたのは、GankstarsのCullTheMeekが使っていた1試合目のリンゴのビルドだ。
彼は4分30秒までにミニオンの足を2つ購入していた。
そして9分までにミニオンの足を3つとサロウブレードを購入していた。
これはとても良い例かつ印象に残るビルドだったので、このビルドについてどういった点が素晴らしいのかということを今回は話をしていこうと思う。
まず、重要な点として、ほとんどのTier1アイテムというのはとてもいいゴールド効率を与えてくれる。
例を挙げてみよう。
1つのミニオンの足からは10%のクリティカル率と10%のクリティカルボーナスダメージをたった300ゴールドで得ることができる。そして追加で600ゴールを使いラッキーストライクに派生させると、20%のクリティカル率と12%のクリティカルボーナスダメージを得ることができる。
ミニオンの足3つ分(30%クリティカル率+30%クリティカルボーナスダメージ)のお金を使うにも関わらず、アイテムから得られる能力値は3倍にはならない。
多くのプレイヤーはミニオンの足を2つ買うことよりも600ゴールド(合計900ゴールド)を費やして、ラッキーストライクに派生させることを選択する。しかし、ちょっと計算をすれば同じお金でミニオンの足を3つ買ったほうがかなり効率的であることはお分かりだろう。
さらに言えば、ミニオンの足3つの30%クリティカル率上昇というのはリンゴのトワリングシルバー(2番スキル)と驚くほど相性が良いし、パッシブのクリティカルと合わされば一気に180%のダメージを相手に与えることができる。
このバーストダメージの出し方はリンゴにおいて、テンションボウが出来上がるよりも前に大きなダメージを叩き出す策として非常に優れている。
このビルドへゴールドを効率的に使う方法というのは、試合の序中盤において強力なものとなる。しかし、このようなゴールドを効率的に利用するビルドを組むときは気をつけておくポイントがある。
それはアイテムのスロットは6個しかないということ。究極にゴールド効率を重視したビルドを組むことは、ディフェンシブなアイテム、ポーション、スカウトトラップを買えないことを意味するから、敵と交戦するときには完璧な位置取りをする必要があるし、味方のサポートに依存してしまうことになる。
1戦目の試合でInfamousのTaiwantiltがプレイしていたアーダンのゴールド効率を重視したビルドはとても良かったと思う。アイアンガードの契約に4つのオークハート、そしてライトアーマーだ。これらは効率的なビルドであるだけでなく、アーダンをしっかりとタンキーなヒーローにしてくれる。
みんなもわかっているとは思うが、彼はブーツ(靴)を買うためのスペースを確保していなかった。しかし、もっと大きな問題はフレアガンやスカウトトラップを買うためのスペースをなくしてしまっていたこと。
結果として、Infamousは自分たちの視界が取れず、逆にGankstars側は視界をフレアガン、スカウトトラップを使ってしっかりと確保していた。
私はこの世界大会で非常に多くのことを学んだし、どうやって彼らが稼いだゴールドを効率的につかっているのかというのも知ることができた。今後の試合も多くの学びが得られることを考えると非常に楽しみである。
最後に、こちらにGankstars vs Infamousの試合を貼り付けておこう。